岡田紅陽写真美術館美術館 企画展
【展示構成】
■風貌

土門拳は戦前から戦後にかけて数多くの肖像写真を撮影した。被写体は土門自身が尊敬する人、好きな人、親しい人、文化人、財界人、芸能人など分野やジャンルは様々であった。

その作品は印象的なものが多く、被写体が普段は見せない一瞬をとらえている。画家・梅原龍三郎を撮影する際に撮影を執拗に続け、怒らせてしまったという逸話は有名である。肖像写真の作品群の中から16点の作品を展示する。

■こどもたち

<こどもたち>
昭和20年代後半から昭和30年代初頭にかけて、土門拳は精力的にこどもたちの撮影を行った。
日本全体が貧しく、しかしたくましく生きていた時代。そんな時代に生き生きと遊ぶこどもたちを土門は愛し撮影した。

<筑豊のこどもたち>
昭和34年から土門拳は炭鉱の閉山がもたらした、福岡・筑豊の悲惨な状況を伝えるため撮影を行った。閉山により職を失い、貧困にあえぐ人々、そしてそのこどもたちを写し、翌年にはザラ紙に印刷した『筑豊のこどもたち』(パトリシア書店)を出版した。
ボタ拾いをするこども、学校に弁当を持ってこれずに弁当の時間にじっと下を向き絵本を見るこども――その姿はこどもたちの明と暗をはっきりと映し出している。

――この2つのテーマの中から、46点の作品を展示する。

■古寺巡礼

土門拳がライフワークとしていた古寺の撮影。脳出血で倒れたのちも、不自由な身体にもかかわらず、弟子たちの助けをかりながら撮影を続けた。

土門は「ぼくにとって『古寺巡礼』の撮影はなまやさしいものではなかった。(中略)撮影にかかると、どうしても緊張し、興奮する。それなのに次々と撮りたいものが眼に入って撮影が長びく。宿に帰りつくと、物を食う気力さえなくなって、ぐったりと疲れてしまうのである」と語っている。心血を注ぎ撮影した作品は見るものを圧倒する。

今回は『古寺巡礼』(美術出版社)より代表的な作品15点を展示する。

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